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2024年、介護職の1年目の手取りは20年前と同じ?増えない3つの理由と処遇改善金が支給され、給与の総支給は増えているのに増えない理由を解説

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20年以上介護職員として仕事してきましたが、一つの大きな不思議がありました。

それは処遇改善金が支給されるようになったのに、何故介護職の初任給は増えてないのか?

 

今回はそれについて分析してみました。

 

介護職の初任給は?

ちなみに私の1年目の給料は基本給17万半くらい、夜勤手当とか色々含まれて、手取り16万から17万円くらいってところでした。

20年以上前のことです。

 

  • 基本給は厚生労働省のデータによると174,560円
  • 手当がプラス、支給される給与は20万円前後
  • 社会保障が引かれ、手取りは17~18万円程度である

 

介護職の給料の総支給は20年前と比較して増えている

  • 処遇改善金
  • 特定処遇改善金
  • 処遇改善補助

この3種で2万円から3万円、毎月の総支給は増えています。

ただ、この手当を基本給の昇給に使っている施設もありますので、額面通り上がっているとは限りません。

 

介護職の初任給の手取りが増えない3つの理由

①介護職の手取りが増えないのは、社会保障費が増大したから

例えば1999年は健康保険料は8.5%です。
総支給20万円だとしたら17,000ですね。

 

では2023年は介護保険料も加わったと仮定しますが、11.82%です。
総支給20万円だとしたら23,640円ですね。
健康保険で6,640円手取りは減っています。

 

厚生年金は2003年データでは13.58%です。
27,160円ですね。

 

厚生年金2023年データでは18.3%です。
金額は36,600円ですね。

厚生年金で9,940円で手取りは減っています。

 

毎年少しずつ社会保障費用は増えている。

社会保障費の給付額合計は20年前は45兆円、現在は100兆円を超えています。

そのため、国民の負担額もどんどん増大しています。

 

健康保険、介護保険、健康保険、この3種合計で結構上がっています。

合計16,080円、手取りが減っているのです。

 

介護施設の経営難で処遇改善金がそのまま支給されていない

処遇改善金は全額給与アップに使われていればOKです。

  • 賞与の代わりにする
  • ベースアップに流用されている

実際に賞与が処遇改善金になっている施設もあるようです。

 

③電気代など維持費が高額になった

維持費が高額になっています。

コロナの影響も強く、数年前と比較し5割増近くになっているケースもあります。

もともと年間数十万円がコストとして計上されていましたが、5割増しになればかなりのコストになります。

100万円超えも珍しくありません。

 

まとめ

  • 介護職の総支給は増えているが、社会保障費の増額で手取りは上がっていない
  • 処遇改善金がベースアップに加算されている場合、むしろマイナスになっているケースもある
  • そもそも処遇改善金がない施設もある

他職種が給与が中々上がらない中、介護職は実は給与が着実にアップしていました。

ですが、その分社会保障費が増額、手取りが増えていませんでした。

他職種は手取りが減り続けているケースも珍しくなかったですし、それよりは良かったのかもしれません。

 

現在介護職は需要が高く、中途採用枠の給与は毎月30万円も珍しくありません。

ただ1年目の給料に関しては、残念ながら手取りは昔から変わっていないのが現状です。

 

どの職種も1年目は高い給与をもらうことは出来ません。

まずは介護スキルを上げることから、考えていきましょう。